定年後に出会った新たなやりがい
大阪府茨木市の自然豊かな場所にある障がい者支援施設で長年勤務し、定年を迎えました。そんな折、施設の上司が「ケアテックス」で協会の介護美容ブースを見かけ、「体力的にも無理なく続けられ、ご利用者にも喜ばれるはず」と受講を勧めてくれたことが、ビューティタッチセラピストへの第一歩となりました。施設には20代から80代まで、さまざまな障がいをもつ方が生活されています。
美容の経験はなく、年齢的にも技術を習得するのは簡単ではありませんでしたが、受講中の課題でご利用者にセラピーを実施したところ、とても喜んでいただき、「まだ自分にもできることがある」と実感することができました。
現在は週2〜3回、施設内の美容室をセラピールーム「てとて」として開放し、10名ほどの方に定期的にセラピーを提供しています。リラックスした雰囲気の中でお話をしながら進めるこの時間は、ご利用者にとっても私にとっても大切なひとときです。とくに女性のご利用者は、メイクをすると笑顔があふれ、会話も弾みます。ストレス解消にもつながっていると感じています。
外出が難しい方にも「非日常の喜び」を届けられ、密な関わりの中で私自身が教わることもたくさんあります。定年後もこうして活かされていること、理解ある上司や仲間、利用者の皆さんに心から感謝しながら、できるかぎり貢献していきたいと思っています。