レクリエーションで認知症予防や不安解消!
介護の仕事に携わり10年目を迎え、4年前に介護福祉士の資格を取得しました。現在は特別養護老人ホームで勤務しながら、時間外にご利用者様へのセラピーを実施しています。中には、フットセラピーを4年継続して受けている方もいらっしゃいます。施設では、家族と離れて不安や精神的な落ち込みを抱えるご利用者様も少なくありません。そうした方々に寄り添い、手と手を触れ合わせることで安心感を提供し、笑顔を取り戻していただいています。初めは涙を浮かべていた方が、セラピー後には笑顔いっぱいになり、不安を解消されることも多くあります。
最近では施設内だけでなく、コミュニティセンターでのレッスン講座や自治会との連携によるサロン会も開催しています。コミュニティセンターでは、お元気な高齢者を対象に介護美容を知っていただく機会を提供しています。レッスン形式で「メイク方法のマスター」「ペアでのハンドケア体験」「セルフマッサージレッスン」「アロマを使ったリラックスタイム」などを行い、美容への意識を高めると同時に元気の源となるきっかけづくりを目指しています。
ある講座では、「お母さんに元気になってほしい」と親子で参加された娘さんが、普段あまり触れることのないお母様の手に触れながらハンドケアを実施。感謝の気持ちを込めて行ったそのケアにより、お母様が元気を取り戻していく様子を見て、娘さんが感銘を受ける場面もありました。
また、地域の自治会と連携したサロン会では、「高齢者が自宅で元気に生活できるように寄り添う場」として、認知症予防や不安・異常の早期発見を目的としたレクリエーションを提供しています。この活動を通じて、地域の皆様が笑顔で安心して過ごせる環境づくりに貢献しています。
コロナ禍を経て、人と人が離れた状態から、再び寄り添い、手と手をつなぐ大切さが見直される時代となりました。これからも施設や地域、自治会と連携し、介護美容を通じて笑顔や元気を生み出すきっかけづくりに取り組んでいきたいと考えています。